凡人じゃーなる

雑記ブログです

【体験記】うつで休職して思ったこと

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寛解してから結構経ったので備忘録として。

 うつのイメージ

うつは心の風邪とはよく言いますが、まさか自分がかかるとは思っていませんでした。

バリバリ残業とかして過労気味の人とかいじめとか離婚とかで大変な人がかかるものだと心のどこかで思っていたのでしょう。

別に性格も真面目じゃないし。

 

職場の人間関係はよくないけど味方になってくれる人もいたし残業はないし夫との仲も良好。

 

「嫌な人なんてどこに行ってもいる」

大企業に勤めていた母の口癖。自分自身もそう思っていました。

だから多少は我慢しなくちゃならない。あーハイハイワロスワロスと流しておけばいいんだと。

私は仕事以外では恵まれてるんだから、とじわじわと侵食してくる心身の不調にも気づかないふりをして日々を過ごしていました。

休職前に考えていたこと

布団に入っても2,3時間は寝付けなくてすぐに目が覚める日々。

不謹慎だけど、「今突然倒れて入院とかしちゃえば仕事行かなくて済むんだよなー」「なんか病気にならないかなー」と考えてばかり。丁度そのころ、慕っていた人が亡くなったこともあり「自分が代わりに死ねばよかったのに」「災害でも起きて家族みんなで死ねたらいいのに」と思いつつ毎日会社と家の往復。休日に楽しいことをするとかそういうことも面倒。

 

有休使って休むとか思い切って辞めるとか、そういう判断すらできない。

 

これぐらいのことで辞めるなんてもってのほか

情けない

辞めたとして誰が私みたいな人間を雇ってくれる?

また新しい人間関係を作るくらいならここにいるほうがマシ

 どうやって死ぬのが一番苦しくないんだろう

 

こんなことばかり考えてて、ふと「あ、これうつかもしれない」と思って心療内科を受診。

心療内科受診

なんとなく精神科に行くのは勇気が出なかった。たいして変わらないのに自分の中の変なプライドがね・・・

薬が欲しかったから受診しようと思ったけど自分がうつだと認めるのは怖かったという矛盾した感情。

 

で、あっさりうつ病の診断が下りました。しかも結構重症らしい。

診察で先生から優しい言葉をかけられたとか嫌なこと言われたとかじゃなくて淡々と今の状況について聞かれてただけなのに急にボロボロ涙が出てきてしまって、あー自分つらかったんだんだなーって再確認してしまってきつかった。

 

食欲がないとか、様子がおかしいから上司が精神科受診勧めたとかそういうのが重症なんだと思ってました。

変な話だけど、まだ軽症のうちにって自分では思ってたんです。これぐらいでうつ病だなんておこがましい、薬があれば仕事も続けられる、みたいな。

職場にいるときは動悸がひどくてろくに食事も取れなかったけど、家での食欲は旺盛だしたぶん誰も異変には気付いてなかったはず。

 

ネットでよくあるうつ病セルフチェックみたいなやつ、たいてい重度うつの疑い、って結果だったけど、あんなもんたいていの人が当てはまるんじゃないの?みんな死にたいんじゃないの?って思ってました。でもだいぶ元気になった今やってみると軽度うつの疑い、くらいに改善してる。それでも結局うつなのか(笑)これはもう気質的なものだと思ってる。内向的だしコミュ障だし。でも暗いなりにも幸せな瞬間はちらほらあるのですよ、と今は思う。

薬について

うつの薬って副作用が出やすいみたいですね(吐き気とか)

念のため胃薬も一緒に処方されたけど私はまったく問題なしでした。

 

抗うつ薬と抗不安薬と眠剤を処方されました。

抗うつ薬は飲み続けてじわじわ効果が出てくる。抗不安薬は即効性。

どちらが効いたのか、はたまたただのプラシーボ効果かわかりませんが、ものの数日で「しゃーねーな、仕事行くか!」くらいの気力は取り戻していました。薬があるから大丈夫という安心感がよかった。

でも夫に言わせると「なんかハイ(躁)になってない?」と心配されました。元気って難しい。

 

最初の数週間は効いてた気がしましたが周囲の環境は変わらないまま。薬の用量も種類も増やして対抗したけど結局だめでした。

そして休職へ

初診時から主治医には休職を勧められていましたが、いやいやそう簡単に言うなよアンタとは違って貧乏なんだからさ・・・とヤサグレていました。

でもそろそろ限界が近づいてるのもわかってはいました。

 

休職することよりも休職の話を嫌いな上司にするのと休職を知った周りの反応が嫌なんだよーわかるかなーこの気持ち!!

 でも受診のたびに休職しろって言われるの。いい加減折れますわ。

初診から約3ヶ月、出勤の15分前にしか起きられなくなり、体調不良と偽って早退までするようになり(偽ってないけど)もうゴールしてもいいよね?ってことで診断書を書いてもらい、(正確にはもうとっくに用意しといてくれたみたい。感謝。)休職の準備は整ったのでした。とりあえず1ヶ月の休職。延長の可能性あり。

 

診断書をもらったは良いがこれ上司に見せなきゃいかんのかー、他の人にも知られちゃうのかーきついなーってことで10日近く話せずにいました。

上司はクソじじいでナチュラルに人格否定ばかりするようなやつだが、うつになった部下に対してそれ以上ひどいこと言うようなことはしないのは経験上わかっていました。すぐにでも休めと言ってくれることも、気付かなくてすまんと言うであろうことも。(これだけ聞くといい上司に思えるかもしれないけどね!人間関係で問題起こしまくりだからね!)

 

上司への報告はなんとか頑張ってこなした。

きつかったのは同僚の目。引継ぎとかあるんだから早く言ってよみたいなこと言われました。まぁしょうがないけどね、その通りだし。

でもねー、正直ひとり抜けたとしてもたいして大変じゃない仕事でした。わざわざ弱ってる人に対して言わなくてもいいんじゃない?言ったところで意味あんの?と今となっては思います。

この同僚もストレス元のひとつ。

毎日愚痴を聞くのがつらかったし他の人への態度が悪いのを見てるのも不快だった。

その性格治さないとあんたなんか幸せになれないんだからね!ふん!って思うくらいには今は元気。

 

他の人は優しかった。でもどうせ本心じゃないんだ裏で悪口言われてるんだって疑心暗鬼になってました。けどこんなに良くしてくれて、戻っておいで、待ってるから、なんて言ってくれる人を裏切りたくない、という気持ちも強かった。まぁ、この気持ちであとあと苦しむことになるのですが…

休職1ヶ月目

晴れて自由の身!

と思ったけどなーんにもすることないと言うかできない。外出したくない。ベッドでごろごろしてるだけ。時々思い出したように手当たり次第食べまくる。なんだろう、ただのクズじゃないのか自分。

見かねた夫がカフェとかドライブに連れ出してくれたけどすごく疲れる。楽しくない。いや、休職してるのに楽しんじゃいけないんじゃないか?病人は病人らしくしなきゃただの怠け者、裏切り者だ。

こんな思考がこびりついてつらかった。

 

主治医は「やりたいと思ったことをする。疲れたらすぐやめる。できるできないじゃなくてやりたいかやりたくないか」と言ってたけど、こんな風に思えたらうつになんかならないよね、きっと。

 

そんなかんじであっという間に1ヶ月。暇潰しに、と奮発してPS vitaとギャルゲ買ったけどあまりやる気も起こらず。寛解後にクリアしたけどね。

 

そして主治医からあと2ヶ月は休もうねって軽く言われ休職延長。

 

休職延長の報告をするのもつらかった。

良くしてくれた人達に申し訳なくて。たまに連絡くれてたけど名前見るのもつらくて未読無視。ブロックはしないまでも非表示にしてしまった。

休職2ヶ月目~

ひたすらぐーたらぐーたら。

もうこれうつじゃないんじゃないか?と思ってた。

でも薬の量は増やされる。自発的にやりたいことがないってのが理由らしいけど、そんなにダメなこと?うつじゃなくて気質の問題じゃないの?元気だったときって何してたっけ?って自問自答の日々。

 

ひとりで実家にも帰れるし友達に誘われたら憂鬱ながらも会いに行ける。

流行りの新型うつなんじゃないの?って考えてました。

 

そしてこの頃からもう復職はありえないなーと考えていました。

職場のことを思い出すだけで心臓がばくばくしてしまい、戻ったら確実に悪化するのは明確でした。

戻ったとして、どんなに気を遣ってもらっても逆に辛くなるし何より体が拒否している。

 

もう職場に近付けないし誰にも会いたくない。退職届を郵送。

 

やり方がクズだなぁ、情けないなぁ、と思いましたが辞めると決まったら気持ちはだいぶ軽くなりました。

休職中の収入源

 最初の一ヶ月は余っていた有給をまるまる使えたので問題ありませんでしたが、その後は傷病手当金をもらうことに。

 詳しいことはこちら

病気やケガで会社を休んだとき | 健康保険ガイド | 全国健康保険協会

 

主治医に意見書を書いてもらい、職場にもいくつか記入してもらえば自分で書く部分は特に難しいことはありません。申請してからだいたい2、3週間後に振り込んでくれます。繁忙期でも1ヶ月はかからなかったはず。

ちなみに意見書は診断書と違って保険がきくのでたいしてかかりません。

ただ職場とのやり取りが億劫。でもお金は大事ですからね~。仕方ない。

うつになってみて思ったこと

皆さんは自分の友人がつらい思いをしていたら「無理するな」と声をかけるのではないでしょうか。

友人がうつで休職したら「こいつはダメなやつだ、人間のクズだ」と思いますか?

ゆっくり休んで元気になってほしいと思いませんか?

言ってしまえば友人なんてのはただの他人です。他人の心配はできるのに自分の心配はできなくなってしまうのがうつの怖いところ。

たぶん、自分が思ってるよりもっともっと自分を甘やかしていいんだと思います。

あの人のほうが大変だから、あの人のほうがつらいから、なんて比較は無意味でしょう。

 他人にどんなに優しい言葉をもらっても本当に自分に優しくできるのは自分しかいない。

うつは甘えなんて思ってないのに自分に対してはこれは甘えなんだクズなんだと思ってました。

でも自分をクズだと責めてもクズはクズなりに生きるしかないのです。

 

いずれにせよ、うつには早めの休養が必要です。将来を悲観するくらいなら早めに休んで早めに社会復帰しよう!と思ったほうがマシです。そんな前向きな考え方はなかなか難しいけどね。

 

長々と書いてしまいましたが、この記事を読んでくれた人の心がちょっとでも軽くなったり何か役に立ててたらいいな~